桑原聡建築研究所

Satoshi Kuwahara Architectural Studio

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2011年6月のアーカイブ

Column

2011年6月 [ 18 entry ]

ルートロン Credenza

震災以降節電意識が高まり、「これまでの照明環境がなんとも間抜けに明るすぎた」という認識がやっと世の中に浸透した。
僕の家は賃貸のアパートだが、家中のほとんどのスイッチは調光スイッチに交換してあって僕は必ず半分くらいに落として使っている。
しかしこれまでは、いつの間にかまたマックスに切り替わっていて、また再び僕が絞る。
すると誰かがまたもや元通りに、、、
と、これまで常にイタチごっこが続いていた。
ところが三週間前の大模様替えをきっかけに、やっと家族みなの理解が得られたようだ。
食事の時間になるとあかりがぐっと落とされ、また、廊下の照明も絞られている。
単に省エネということではなく、照明のバランスを調整することでインテリアの雰囲気ががらっと変わることを家族みなが改めて認識したということだ。

そうやってみて初めて逆にあかりが足りないことに気がついた。
機能的なあかりは充分足りているが、演出のあかりが足りないのだ。
そこで、部屋の隅にスタンドや間接光を足してゆく。
そんなときに活躍する簡易型調光器がルートロンのCredenzaだ。
誰でも簡単にスタンドのコンセントと電源の間に噛ませて調光出来る器具なのだ。
お月様くらいの明るさにぐっと絞ったほんの僅かな電力をプラスして気持ちよく暮らす。

LEDや蛍光灯を使った器具はまだまだ調光に馴染まないものが多い。
あかりの楽しみは調節出来てこそ初めて味わえる。
そんなあかりの楽しみをたくさんの方に手軽に楽しんでもらえるものとしてお勧めしたい。

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オープンハウス開催のお知らせ

軽井沢の別荘 T邸 オープンハウスのお知らせ

場所 軽井沢 T邸  (2009年竣工のA邸も同時開催)

日時 2011年7月29日 (金)13:00~18:00
        30日 (土)10:00~18:00

遠方でのオープンハウスとなりますが、是非この機会にご高覧ください。
ご興味のある方は、下記のContactフォームよりお問合せ頂ければ、詳細情報をお送り致します。

            Contact

東京日仏学院

東京日仏学院 ラ・ブラスリーで久しぶりに会う友人ファミリーとランチ。
この建築、竣工は、1951年(昭和26年)設計は坂倉準三。
二重螺旋階段がひときわ美しい。
食後にこの階段や中庭で遊び疲れた娘は帰りの車中でぐっすり昼寝。

『ベールを脱ぐイヴ・サンローラン』ジャンルー・シーフによるポートレート展も鑑賞。

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軽井沢 最後の施主定例

午後から軽井沢へ。
ひと月に一度の施主定例は今日が最後で、来月の今頃は建物は完成している。
震災直後に納品の目処が立たなくて心配された機械類も全て調達が済んだ。
現場は屋根も葺き上がり、サッシュの硝子も入った。
あとは内部の仕上りが問題なく進めば無事完成だ。

今日は最後の引っ越しまでのスケジュールを確認。
現場が終わって完成しても私のデザインした家具やチョイスした備品、アート、家電、そしてカーテン、ブラインド、、、と、施主に替わって調達する一切合切を納品しないと我々の仕事は終わらない。

今日は雨、塀に取り付いたばかりの樋の水落しの水切れ具合を確認。
苦心してつくった外壁を汚さないための重要なディテールなのだ。

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「トホホ」な1日

今日は災難続きで、「トホホ」な1日だった。

20110624.jpg午前中の打合せを済ませて向かった先は熱帯魚屋さん。
現在取り組んでいる住宅で巨大な水槽を入れたいとのオーダー。
どうせならば建築と一体的に扱いたいと考え、まずは話を聞きにいった。
事務所からほど近いショップへは自転車が便利。
熱帯魚に癒されながら打ち合せを行ない、再び自転車で事務所へ戻る。
ここで最初の「トホホ」
歩道の脇で美しいブロンドの女性が携帯中。
思わず見とれて脇見運転。
と、そのとき目の前にサラリーマンがビルのエントランスから飛び出して来て、、、
怪我もなくお互い謝り合って、、、老人・子供・怖い人でなくてヨカッタ。

気をとり直して食事は馴染みのお店で。
仕事半分ゆったりと食べた。

その後別の打合せに。
事故による運転調整でゲキ混みの山手線。
ドドド〜と、後ろから押されて車内へ。
ん?何だか臭い!パリの歩道でフニャっとしたものを踏んづけてしまった時の臭いだ。
周りを見渡すと見るからに怪しい風情の小太りのお兄さん。
それも、僕の背中にぴたりとくっついている。
これはまずい、、、と周囲の白い目を気にせず奥へ奥へと避難。
周りからすると僕の方が見るからに怪しい。
だから今度は僕の周りにすっぽり空間が出来た。
満員電車にできるブラックホール。
酔っぱらいの多い時間にはよくあることだ。
しかし、電車が走り始めてしばらくすると今度は件の怪しいお兄さんの周りにブラックホール。
そうだそうだオレじゃないんだぞ、、、と、ひと安心。
疑いが晴れて無事打合せに合流。

ところがその打合せで様々な問題が発覚。
事務所に帰れば別なトラブルが同時多発的に発生。

本気で帰りにどこかへお参りして神頼みしたくなった日。
しかし設計とはそんな大波小波を乗り越えていくのがルール。
その先に美しく整った完成形が待っている。

主観と客観の狭間で 2

20110623-2.jpg今日も大学へ。
いつものように午前中の作業に追われてギリギリの移動だ。
駅で買ったお弁当を授業前の10分間で食べる。
今日は第二課題の中間提出を翌週に控えての重要な授業となる。

建築の学生は他学部の学生と比べて制作課題が多いため、時間的な拘束が半端ではない。
遊びたい盛りのこの時期に何日も徹夜しながらヘトヘトになって制作に没頭する。
提出した開放感でホッとしたのもつかの間、すぐに次の課題に悩まされることになる。
最初の課題でいい線いったものが案外つまずくのが第二課題だ。

しかしそうやって学校を出て社会に出て気が付くとすっかり建築漬になっていて、家族も巻き込んで生活のほとんどが建築と関わることになる。
常に建築を、環境を、社会を、ライフスタイルを、考えながら、自分に何ができるか、自分ならどうするか、イメージしながら生きることになる。
旅行といえばまずどんな建物が見られるか、どんな宿に泊まるか、どんな食べ物に出会えるか、そんな切り口で考えることになる。
食事もそうだし、住まいもそうだ。

そんな風に学生生活自体を捉えられるものは数少ないとは思うけれども、何らかのきっかけでそんな習慣を面倒とも思わず、辛いとも思わず、逆に「楽しい」と思えるような、そんな学生が多く育ってくれるといいなあ、と願う。

ところで、学生と接する時、僕は主観で話す。
現在、六名の教師でローテーションを組み、担当する学生が課題ごとに変わる。
学生たちは課題ごとに異なる人格の、異なった主観に接することになる。
クライアントと接する時とは全く逆なのだ。

主観と客観の狭間で

クライアントの方から「桑原さんはどのようにお考えですか?」という問いかけと、「桑原さんならどうしますか?」という問いかけをごっちゃ混ぜに受けることがある。
おそらく質問者はあまりその質問の違いを気に留めていないと思うが、こちらからすると大いに違っている。
前者はクライアントの立場で物事を整理した時にいくつかある自分の引き出しの中の最適な解を問われている。
それに対して後者は私個人の生活スタイルを問われている。
と、わたしは考えている。

私の場合は、、、と念には念を入れて私個人の合理的な意見で後者の質問に答えたところ、あとになって「桑原さんはそれ以外全てNGなんだ」と誤解を受けていたことが発覚する。
実はこれが地雷になっていることも多い。
そうした部分で「言ってもわかってもらえないだろう」という相当なストレスをクライアントはため続けることになるからだ。

ここで気をつけなければならないことが一つある。
過去の作品を見て気に入って依頼されるケースが多いから、そもそも「その作品の人格=私」という誤解が生まれているのも確かなことなのだ。

クライアントからすれば誰もが設計者の主観とデザインの客観性が一致することを望んでいる。
こちらとしてもそれは一番ハッピーである。
しかし、現実はやはりクライアントよりに引き出しを用意して歩み寄ってゆくことになる。
こうして私はクライアントの数だけ人格を用意することになる。

住まい手の姿

練馬のマンションT邸の竣工後2年点検を行った。
2年というのが一つの区切りになる。
今後は重大な瑕疵に関する部分以外は工務店の力を借りながらも自主的に補修を行うことになる。
いつ訪れても竣工時の美しい姿のまま変わらないところは施主に脱帽という他ない。

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軽井沢の現場へ向かうために中座して駅へ急いだ。
途中いつも気になる木造の建物があって今日はギリギリ急げば間に合うと見て見学。
いつもは往きも帰りも時間がなくて小走りに通り過ぎるだけの道だ。
不整形な土地に道路の形そのままに面が屈曲する屏風のような形は魅力的な風景だ。
また、細長い建物の両翼だけが2階建て、後は平屋というスケール感も良い。
加えて年月を経て天然の浮造りが施された外壁のテクスチャーには惚れ惚れする。
こうした建物を大事に使い続けている住まい手の姿と街並の姿が重なり合う気がした。
こんな建物を創りたい。

お弁当を買い込み大宮からの新幹線に乗り込む。
軽井沢の現場はサッシュの取り付けが終わった。
来週から手摺や硝子が取り付いてゆく。
着々と竣工へ向かう。

さて東京に戻ったら家族で食事をしよう。
今日は何を食べたい?と、メールしたらすぐに返事が来た。
「カレー」か「お好み焼き」とある。
そこで、銀座でタイ料理を頂くことにした。

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