桑原聡建築研究所

Satoshi Kuwahara Architectural Studio

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福江島

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福江島

五島列島は佐世保寄りの北東部から南西方向におよそ80kmにわたり、大小あわせて152の島々が連なっています。
なかでも最大の島、福江島は、列島の南西端にあります。
五島列島は行政区分から言うと北から順に佐世保市、小値賀町、新上五島町、西海市、そして五島市の5つで構成されています。
11の有人島と52の無人島からなる五島市全体で人口約40,000人。
そのうち約36,000人がこの福江島に住んでいます。

20161004-1.JPG20161004-3.JPG20161004-5.JPG20161004-6.JPG20161004-7.JPG20161004-12.jpg夏休み、盆前に二度にわたり訪れた小値賀島での熱が冷めないうちにこの福江島に行ってみたくなりました。
実はこの福江島、事前のGoogleマップスタディでめちゃくちゃ面白いことに気づきました。
それは畑の形です。
島の西北部の三井楽地区、南部の富江地区、ともに、空から見ると無数の泡かゾウリムシのような形の畑か田圃が連なっています。
これもおそらく牛に起因するのではないかと牛耕を行なっている奄美諸島や、石垣島の上空もチェックしてみました。
また、他の五島の島々も見て見ましたが、やはりこれはここにしかない模様でした。
アメリカのセンターピポット式の様な大型の幾何学的な円形ではありませんからこれは耕作のゆるさ加減が産みだした造形です。
実に美しいです。
さて実際に現地を歩くとどの様になっているのでしょうか?

集落を抜けて緩やかな斜面を上って行くと天然の椿の林に囲われた農地が姿を現します。イモ畑が多数を占めています。区画によっては放棄されているものもあるようで、その場合は入り口が椿の薮に覆われています。
これを円畑(まるはた)といい、海岸線から始まって山の緩やかな斜面全体を構成しています。もともと土地に余裕のある地域ということから防風のために畑の周囲の原生の椿の林を刈り残して農地を耕したことから来ているのだそうです。
島の最北部に半島状に飛び出た三井楽地区は、特に冬の間、強風にさらされる地域だからです。
それで解けてくるのですが三井楽の民家は、皆、軒を低く低く作ってあります。どこかアイルランドの荒涼とした風景をみるようなこの三井楽の風景は、気候によって形成されていることを知るのです。
また、民家の色使いも興味深かったです。赤、青、黄色、実に鮮やかで、さらに計画しても出来ないような色の混合が見られます。これは廃屋の部材を痛んだ屋根や外壁の補修材料としてリサイクルしていることが理由のようです。

さて、私たちはこの福江島でもこの三井楽集落の元大工、今は自家用の農地での農作業と漁をしながら隠居生活を送る50代のご夫婦の家に民泊させて頂きました。また、この集落の人々も約半分はキリスト教徒です。海の絶景をバックに十字架がかかる墓地は静かで美しい場所の一つでした。

福江島データ
面積326.39 km2 人口3万6,979人

特産品
五島牛・五島うどん・きびなご一夜干し・アオリイカ一夜干し・かんころ餅・治安孝行・椿油・ばらもん凧・さんご加工品・ごと芋・焼酎・五島茶・五島つばき茶・からすみ・甘塩うに・ハコフグ

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