桑原聡建築研究所

Satoshi Kuwahara Architectural Studio

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大坪純平ギターリサイタルとブルガリアンヴォイス

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大坪純平ギターリサイタルとブルガリアンヴォイス

先週の金曜日、仕事でお世話になっている藝大作曲科の先輩からお誘いを受けて「ティアラこうとう小ホール」でのリサイタルに行ってきました。

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もともと僕がギターが好きなこともあって、目の前で演奏してくれた大坪純平さんをはじめ共演者の方々にかなりハマってしまいました。
この演奏会、どの曲も委嘱作品で構成されていて、演奏家と作曲家が一対一で作り上げたもの。演奏できる人がいなければ作品発表の機会は永遠に訪れないわけですから、究極の作品作りと言えます。
演奏会そのものもかなりマニアックでして、お客さんはほぼみなさんお友達、つまり身内の方々のようでした。
調弦が自由自在に変えられるギターはこれまでにない旋律を演奏するにはうってつけ!との事で、どれも演奏者泣かせの作品ばかり。
演奏途中で調弦を変えなきゃいけないものもあり、また、1/4微分音というのが多用されているそうです。
大坪さんが「アンコールは勘弁してください!」と最初から宣言するほど疲労困憊するのだ、とのこと。

途中の休憩時間には演奏家と作曲家のトークコーナーもあり、楽しませてくれました。
その中で、「近接した音同士を用いた不協和音を使って独特の合唱の響きを生み出す、『ブルガリアンボイス』からの参照」という作曲家の解説があったので、早速調べてみました。

ブルガリアンボイスとは東ヨーロッパのブルガリア地方に古くから伝わる女性合唱のことを指していて、伝統的な歌唱法として近年人気を集めているそう。
スコットランドのバグパイプの演奏のような響き方をします。

次に僕に刺さったのが、あるブルガリアンボイスの合唱曲の歌詞。
それはこんな歌でした。

笛の音が聴こえるよ お母さん 上からも 下からも 村の方からも
見てくるわ お母さん ちょっと聴いてくるよ
愛しい人よ 愛しい人よ
うちの村の人なら 一夜だけ愛します
もしも あなたが旅人ならば 私は生涯の愛をささげるでしょう

なるほど、これは地域のあり方、姿勢を歌にしているのですね。
旅人は交易をもたらし、外貨獲得の手段そのものであります。
また、血を濃くせずに種を残し繁栄させる手段でもあります。
地域は外に開かれたものであれ、というメッセージがそのまま歌になっているわけです。

演奏会と地域を考える目線がなぜか一致してしまった夜でした。

翌日、仕事でお会いした作曲家にその話をしたら「桑原さんも相当お好き(マニアック)ですね」と呆れられてしまいました。(笑)

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