私はプロジェクトの進行に合わせて家具・カーテン・アートの提案も進めていきます。クライアントサイドで調達可能であれば無理強いはしませんが、設計と一緒に考えていくことはクライアントの楽しみにもなります。この目黒東が丘の住宅K邸2階リビング中央に置かれたバーガンディー色の堂々としたソファーはイタリア・カッシーナ社によるものです。これもたまたま二年前の新商品の営業で私の事務所を訪れたカッシーナ・イクスシーのKさんが持ってきたものです。私は写真にあったこのソファーの後ろ姿に一目惚れしてすぐに平面図にプロットしたものです。通常壁を背にしておかれることの多いソファーですが、今回の空間ではリビング空間の中央に象徴的に置く事を意図しています。後ろ姿が大事なのです。この時はいつもと違って製品に直接座ることなく想像で採用を決めた初めてのケースです。採用と言ってもまだこの段階ではクライアントの了解を得ていたわけではないので私の勝手な妄想上の話ですが。かなり高価なものなのでどうなるかなと思いましたがこれをお見せしたらクライアントもたいそう喜んでくれてすぐに採用がきまりました。
このあたりまでくるとコミュニケーションも阿吽の呼吸になってきます。
ダイニングテーブルもチェアも決まり次にアイストップとなる壁面に幾つかのアートを提案しました。これもこれまで幾つかの案件でご一緒させていただいているギャラリーさんとのコラボとなります。(続く)
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