桑原聡建築研究所

Satoshi Kuwahara Architectural Studio

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旅のアーカイブ

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旅 [ 75 entry ]

比叡山延暦寺

午前中は芦屋で打合せ。
午後、いつものように京都へ移動。
今日は1時間の道のりをバスに揺られて比叡山へ。
バスの乗客は僕ひとり。

1642年(寛永19年)家光の命で再建された根本中堂へ。
深い奈落のような闇に包まれた内陣に不滅の法灯がともる神秘的な空間だ。
根本中堂の創建以来、1200年もの間一度も絶やすことなく守られてきた火だ。
漆黒の闇は深く、灯された火のあかりはすぐに減衰して闇に吸込まれてしまう。
しかし、次第に時間が経つにつれていろいろなものが見えてくる。

そんな体験をした後、西塔の釈迦堂へ向かう山道を歩く。
自然の様々な事物に心開かれるのを感じた。

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旅の最終日、男木島集落

僕は階段のある風景に萌える。
それが日本だろうと、イタリア山岳都市だろうと目の前に路地と階段があれば必ず何処までも登って行きたくなる。
この男木島の路地からは振り返れば何処からでも見える美しい瀬戸内の海。
こんな魅力的な集落にはなかなかお目にかかれないだろう。

坂が急すぎてベビー用のバギーが用を成さないこの島では今も昔も背負子が最適。
おそらく今日も35℃を超えていたと思われるが、汗だくになりながらも楽しく歩き回った。

こうして瀬戸内5日間の旅は終了。
アートをきっかけにこんなに素晴らしい体験が出来たことに感謝。

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島の集落、塀のこだわり

今回の瀬戸内芸術祭の一番の楽しみは島の集落をアートという媒介で巡り歩くことだ。
エアコンが一台もないという犬島をはじめ、猛暑の中、汗びっしょりになりながら、、、こんなに過酷な芸術祭なのにみな実に楽しそうに歩いている。
僕もそのうちの一人で、とにかく汗臭いがそんなこと関係なく楽しい。
集落の人たちもこころから楽しそうだ。
みな、僕の背負子にくくり付けられた次女のことを心配して声をかけてくれる。
扇風機をあててくれたり、冷えピタをくれたり、保冷剤を店の奥からもってきてくれる。

そしてどの集落にも元気なおばあちゃんが多い。
この元気の秘密が実は家と家を隔てる塀にあるという。

どの塀も高さが1400程度。
路地巾は1200程度で縦横にはしっているから自然に親密なスケール。
ちょうど塀から家の中にいる人と目が合い、会話ができる。
さらに塀のその向こうの家も見える。
お互いに支え合っていきている。

そうやって改めて塀を見直すと塀の意匠にとてつもないこだわりを感じるのだ。

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瀬戸内国際芸術祭2日目

今日も朝からぐんぐんと気温が上がった。
行動開始した7時半にはおそらく30度を超えていたような気がする。
はじめて訪れる小豆島へ。

中山という農村歌舞伎のさかんな山間の集落へ向かう。
ここの棚田は本当に美しい。

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20100820-3.jpgそんな風景に突如として出現した不思議なあずまや。
王文志(ワン・ヴェンチー)の作品。
竹の網かごの中で木漏れ日に包まれてほっと一息つく。
地域の人々に愛される空間が出来上がっていた。

午後は桃太郎の鬼が島、女木島へ。
ここにはレアンドロ・エルリッヒの作品がある。
一軒の民家。
部屋に立てかけられた大きな鏡を見るがそこには自分が映らない。
自分の存在は消え、透明人間に。
そんな不思議な空間。

この島の風景は美しい。
集落の路地は細く、迷路の様に曲がりくねる。
そんな小道に沿って長屋門形式の立派な家屋が建ち並ぶ。
開け放たれた門から覗く中庭の風景にはヒエラルキーの頂点となる親密な空間が示されていた。

瀬戸内国際芸術祭

連日の混雑ぶりが話題になっている瀬戸内国際芸術祭へ。
今回は瀬戸内7島で開催ということなので高松ステイに変更。
だからベネッセハウスの予約はキャンセルした。
一番混み合う直島を外して今回は他の島を見ようということだ。
しかし安藤忠雄の設計によりこの6月に開館したばかりの李禹煥(リ・ウーファン)美術館だけは行きたかった。

良かった。
黒皮、錆の赤、人の手によって剥き出しにされた鉄板と水の中から引き上げられた角の落ちた自然石が沈黙の中で対峙する。

せっかくなのでついでに地中美術館も見てカフェテリアで夕日を眺めながらブレーク。
日が傾く頃の地中美術館からの眺めは格別だ。

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幻の軽井沢追分のパンケーキ

今日は帰京の日。
気温18℃の清々しい朝、今日の夜には熱帯夜が待っているかと思うとやや憂鬱。

夏の志賀高原への往復は軽井沢〜草津温泉経由で峠を3つ超えるコースを辿る。
高速道路をただただひたすら走るのは全くもって好きではないからだ。
だからついついヘアピンカーブの連続する峠道でノッてくると同乗者のことを忘れてシフトダウン&シフトアップを繰り返すことになり、、、後ろの席の娘がビニール袋を取り出すことになる。

今日は「あいにく」の日曜日。
「あいにく」というのは僕の車には未だカーナビはなし、ETCもなし。
だから、「土日何処までも1000円」の恩恵には預かれない。
それどころか、僕は正規料金を支払っているにもかかわらず大渋滞に巻き込まれる。

20100808.jpg軽井沢で土地見を済ませ、家族を仕事につきあわせた代償にと追分までパンケーキを求めて走る。
しかし、、、客の多さに材料が底をついたお店は早々と閉店。
家族からの冷たい視線を感じつつ何とか蕎麦でごまかし、さて帰るか!

上信越道から関越へ、案の定、事故渋滞。
サンデードライバーの事故実に多い。
これは1000円の弊害。
さてと、僕はマグロ並みの回遊性質。
渋滞が始まるや直ぐに下道に変更。
藤岡〜田町間約100キロを国道経由で帰って来た。

こうして国道を走ると郊外の風景の単調さが嫌と言う程身にしみる。
なんとかしたいものだが、、、

杉苔の広場

明日で休暇が終わり。
今日は宿の周りでのんびりすることにした。
誰もいない杉苔の原っぱでピクニック。
素足で杉苔のクッションを踏みしめ、大の字になってお昼寝。
さて社会復帰について考えよう。。。

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小鳥のオーケストラ&河原の温泉

毎年決まって休暇の後半にカヤノ平のブナの森へいく。
この深い森も好きだし、この森を抜けた先の北ドブ湿原の静寂が特に好きだ。
湿原を横断する木道に佇めば、周囲を左右対称に取り囲むような地形の森によって独特の音場が形成されていることにすぐに気がつく。
右の森の小鳥が左の森の小鳥に向かって歌いかけると今度は左の森の小鳥が右の森の小鳥へ、、、小鳥の協奏曲が延々と奏でられている。

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志賀高原よりもだいぶ標高が低いカヤノ平では30度近い気温のせいで汗を沢山かいた。
そんなときは中津川の河原に温泉が湧出する、切明温泉へ。
ここでは河床を掘り天然の露天風呂を楽しむことができるのだ。
湧出温度が50℃を超えるのでぬるま湯と思って座るといきなり尻の下から熱湯が噴き出しアチチ、、、となる。

群馬の法師温泉の内湯も浴槽の底に敷き詰められた玉石の間から泡とともに湯が沸く仕掛けになっていてこんな楽しい風呂を作りたいものだといつも思っている。
私は温泉マニアではないが山歩きで出会った温泉は数多い。

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