桑原聡建築研究所

Satoshi Kuwahara Architectural Studio

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日々のこと [ 67 entry ]

南イタリア2

20140903-2.jpg20140903-3.jpg20140903-5.jpg20140903-6.jpgサンタ・アガタ・デ・ゴーティ
Sant'Agata De'Goti

ナポリから1時間程で辿り着く中世の要塞都市です。
渓谷の中洲のテーブルストーンのような岩盤にニョキニョキとペンシル状の建物が生えたような都市です。
岩盤が基礎になり地下室になり、その上に都市が築かれています。
だから地盤と基礎そして建築の境がここにはありません。
この街には一本橋で渓谷をまたいで入ります。
橋を渡るとそこはもうそれ以上増殖しようの無い位高密に熟成した街です。

車でこの街に入るには少し度胸が必要です。
奥に進むに従い徐々に道が細くなっていくからです。
そんな道の途中ではドアも開きません。
そんな場所では両側の建物のちょうどドアミラーがあたる高さの部分が窪んでいます。
だから左側のドアミラーをその窪みにぴたりと沿わせて行けば必ず通り抜けられるようになっているのです。
しかし、借りた車でこんな場所を走るのは正直言って心臓に悪いです。

小さな街ですから僅かな滞在であっても何度も同じ道、同じ広場を歩きます。
そして何度も同じ人に会います。
その度に僕たちも笑顔で挨拶を返します。
しかもイタリアの人々は子供を見ると黙ってはいられないようです。
小さな子供を連れて旅をするとどこに行っても話しかけられます。

ところで、この日、街にはイタリア国旗と星条旗が交互に掲げられていました。
聞くと我々が滞在した前日にニューヨーク市長、ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)が滞在したという。おばあちゃんの故郷がこの街なのだそうだ。

さて、なんだか最初の街で既に僕はお腹いっぱいになってきました。
僕が好きな街の要素がぎゅっと濃縮されているからです。
しかし、まだまだ先があります。
続きはまた。

「20年後の私の家」

「20年後の私の家」を課題のテーマに理科大2年生の住宅設計課題のエスキースを行なっている。
まずは自分の20年後のライフスタイルをテキストとしてまとめさせた。
ところがほとんどの学生が子供二人に夫婦を加えた4人家族でサラリーマン家庭。
平日は忙しくて休日は家でのんびりしたいという。
教師一同「夢がないなあ~」。。。
夢を与えられない僕ら世代にも問題アリなのか?
じゃあ、フィクションで良いのだから脚色演出しようではないか。
映画や小説を作るつもりでもう一度考え直して!と僕。。。

はたして僕たちの期待を越える作品が現れてくれるのか?
一方で「夢を見る」なんて昭和の人の台詞みたい!と云われているような気もしてきた。

20120628.jpg

「未来の食卓を変える7人」

20120625.jpgいつもランチでお世話になっている近所の食堂で借りた「未来の食卓を変える7人」という本を読んだ。
この本に登場する農家さんから野菜を仕入れているこの食堂では、僕は常連さんの一人としてこのお店の環境啓蒙活動のサポートメンバーになっている。
いつも一人で食べに行くから、僕の娘と同じ歳の娘を持つこの食堂のオーナーを話し相手に食のこと、住まいのこと、教育のことなどいつも話題は尽きない。

さて、本のはなしに戻る。
最先端の農家さんの取り組みとして、慣行農業からの離脱、無農薬栽培、有機農業、自然農法、自然栽培。また、酪農の世界では山地酪農など、様々な取り組みが紹介されている。
ここで紹介されているのはまだまだほんの一例にすぎないだろうけど、共通するのは植物であれ動物であれ「ストレス」を極力排除して個体の気持ちにたって育てて行こう、その結果として「恵みを頂く」との思いだ。
一例を紹介すると、瓶詰め加工場のすぐ隣に床下に炭を充填した清潔で匂いのない牛舎をつくったある酪農家のはなし。
乳の張った牛たちは牛舎へ向かって自らの意思でゆったりゆったり戻ってくるという。
この牧場では決して牛追いはしないのだそうだ。その結果、搾乳と同時に瓶詰めされる「生乳」を商品として出荷することができるのだという。(日々の糧としてはあまりにも高価なので僕の食卓に上るにはまだまだ現実的ではないかもしれないけど。。。)
また、肥料浸けの野菜が栄養過多のメタボリックでストレスフルな野菜だとすればここに登場する農家さんたちは自然農法でぎりぎりの栄養で強く逞しい体の野菜を作ろうとする。
結果、必要以上の害虫が発生することもなくなり、自然の力で元気な野菜が出来上がるのだそうだ。

人間界と同じように動植物の世界でも「ストレスからの解放」がテーマというところで納得。
ここのところ僕の仕事においても、如何に家族同士のストレスを減らして良い関係と距離を保てるかをカウンセラー並みに考える機会が多くなっているのだ。

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