Column
現在計画中の別荘とマンションでドイツのアウトドア家具メーカーDEDON社の製品を導入しようと考えている。
今日は無理をお願いして倉庫の在庫商品や他のショールームで展示中の製品を一堂に集め、クライアントとともに実物の検証を行わせていただいた。
このDEDON社製品の魅力。デザインはもちろんの事、その独特のプレゼンテーションから喚起されるイマジネーションによるところが大きい。
世界中をさすらう旅人のような気持ちにさせられるその魅惑的な製品写真には誰もが惹き込まれるのだ。



日没前のまだ空がうっすら明るく青い光に満たされる時間がある。
我々はこの時間を「ブルーモーメント」と呼び、特に建築写真家はこの時間を狙ってメインカットを決める。
モーメントという名の通り、ベストなタイミングはほんの一瞬。
5分くらいではないだろうか。
この時間を待てずにシャッターを切ってしまうと日中のぱきっとした明かりとも違ったつまらない中途半端な絵が出来上がってしまうのだ。
かつて一度経験したことがある。
九州のある現場、なかなか沈まない夕陽と帰りの飛行機の時間を天秤にかけながら粘りに粘ってそれでも限界まで引っ張ってシャッターを切った。
しかし、東京に帰って現像した写真は全くブルーになっていない。
結局この現場は再撮影する事に、、、
ところが、デンマーク人にブルーモーメントといっても通じない。
緯度の高い北欧では水平線をなぞるように陽はゆっくり沈む。
だから日没後の青い時間も1時間くらい余裕で続く。
そんな時間の事を彼らは「ブルーアワー」と呼びとても大切にしている。
今日は来日したデンマーク・ルイスポールセン社のショールーム・マネージャーであられるリズベス・マンスフェルドさんの「センス・オヴ・ライト」と名付けられた住宅照明レクチャーに参加した。
彼らが作りだす美しい照明器具。
それらは一日のうちで最も美しいこのブルーアワーを楽しむためにあるといっても過言ではないかもしれない、と感じた。

夕方、クライアントさんからチケットを頂いた「日本いけばな芸術展」を観に日本橋高島屋へいって来た。
土曜日の夕方のデパートの催事場とあって、もの凄い人出。
いけばなを見て心を洗おう!と、朝からご機嫌ナナメだった妻を誘ったものの、マダムたちの人ごみに疲れて逆効果だったかな、、、、、
僕と娘は、いけばなの見方は知らないけれど、重力を消し去ろうとする作品や、輪郭と影が印象的な作品など、新鮮な気持ちで楽しんだ。


今日は午前午後で2現場の竣工検査を行った。
午前中は江東区の総戸数232戸のマンション。
検査員だけでも40名を超える。
こちらの引渡はまだまだ先の12月。
しかし、入居者の内覧会や手直しなど、引渡までにかかる手続きは数多い。


午後からは東中野の住宅の母屋改修の現場だ。
来週末の引渡に向けて急ピッチで工事が進む。
まだまだ現場は埃だらけ。
ところ狭しと資材が置かれてその隙間で職人が作業している。
いつも感心するのだが、ここから数日で見違えるように変化する。
気心知れた工務店であることもあって全く不安はない。


毎週木曜日の午後は大学の授業のため、千葉県の野田まで一時間半かけて通勤。
一度事務所に出てから行くよりも自宅で一仕事してから向かった方が移動時間分楽なのだが、ここのところ打ち合わせのスケジュールがたて込んでいて、朝一番の打合せを入れざるを得ない、という状況だ。
今日もスイスのウィンドートリートメントの専門会社である、サイレントグリスのショールームで今度の住宅でのバーチカルブラインドの電動制御について打合せ。
サイレントグリスは曲げることが出来るアルミ製カーテンレールや、スイッチで制御する電動カーテンレールを世界で最初に開発したメーカーだ。
スイスの地方都市ベルン郊外に本社を持ちながら、世界中の名だたる建築の窓周りを一手に引き受けている。
ヨーロッパの建物には日本の建築のようにカーテンボックスなるものが存在しないので、器具そのものが露出しても美しくある事が前提として作られている。
だから、製品の細部は丹念に作られているのがわかる。
しかるに、当然コストは高い。
クライアントから「なんでこんなに高いの?」と、問われたときにその違いを即座に説明する事が求められる。
そのために僕はカタログだけで選ぶのではなくこうしてショールームまで出向いて製品のクオリティーを確認するのだ。
普段住宅ばかりやっているといけないなあ、、、と思うことがある。
特に最近は別荘地での計画も多いため、法的にきわめてゆるい場合が多い。
斜線制限のことや防火のこと、面積だってゆるゆるだ。
今週取り組んでいるのは銀座のど真ん中の案件。
容積率は900%になる。
ちなみに現在進行形の住宅は20%だったり40%だったりするからその違いは相当大きい。
こういう案件では企画設計は僕みたいなアトリエ事務所がおこなったとしても、実施になると大手や準大手の組織設計事務所、あるいはゼネコンの設計施工で決まってしまうケースが多い。
特に投資家向けに売るとなると設計も実績とネームバリューが求められるからだ。
そう思ってはいても、万が一の希望をもって設計に取り組む。
しかも、普段と違った規模の案件はやり始めると楽しいものだ。
さらに忘れかけて?いる法規の復習!にもなる。
しかし、一番面白いのは土地を知るために敷地周辺を普段とは違った見方で見るから、よく知った土地であってもまた普段とは違った新たな発見がある事だ。
周辺のビルを一軒一軒歩き、どんな業態のテナントが入っているのか、規模は、階数は、顧客のターゲットは、客単価は、などなど、体で街を知るのだ。
今回もリサーチ中、計画地近くに小龍包の有名店を見つけた。
食べたくなってきた。

江東区のマンション、今日はデイベッドの納品。
デザインワークは僕の事務所、造作は唯アソシエイツで請け負った仕事だ。
お昼過ぎに現場チェックに行ってきた。
チェックの目は2つあって、一つはデザイナーとしてのもの、もう一つは家具屋としてのもの。
一戸建ての住宅の現場と違って大きな現場の竣工直前は大変な騒ぎだ。
完成前の1ヶ月間ほぼ連日何らかの検査が行われていると聞く。
僕はひととおり現場をチェックした後、他の案件の調査に向かった。
デイベッドはなんとか夕方までに取付けが完了し、ビニールで全面養生してもらった。
他の業者さんが入ったときに傷を付けたり汚したりする事の無いようにするためだ。
デイベッドが入った事で現場にはぐっと高級感が漂いだした。

石神井公園の実家の近くについ最近、SANAAの集合住宅が完成した。
既存の都市環境に複数の硝子の箱や屋根だけで出来た「場」をレイヤーとして挿入して透かしてみせる。
先日芝浦で見た建物では、それまで見える事の無かったビルの裏側の姿を借景としてそれらと混ざり合っている様が面白さと感じたが、石神井という中途半端な郊外で同じ事をやると何だか隣地にフツーに住まわれている方々に対してとても申し訳ない気分にさせられた。
まあ、僕がそんな気分になっても仕方ないのですが、、、
建物を見た後、石神井公園で娘と二人、ボート遊び。汗だくになって漕ぎました。
