所在地 東京都港区
構 造 RC造
規 模 地上3階地下1階(屋上にﾍﾟﾝﾄﾊｳｽ)
面 積 730.47㎡
撮 影 Nacasa & Partners.
オーナー2戸、賃貸7戸の集合住宅。
2013年夏、土地建物の相続の相談からスタートし、建設資金の調達のために敷地の半分を売却することで実現したプロジェクト。
土地の形状から導いた、扇型に開いたユニットを、回転させながら平行移動することで3スパンの雁行した平面形を生みだした。
断面方向には、水回りなどの基本構成は共通化しながら、前後に伸縮させる操作により、3タイプを積層させる。
それでも、視線の方向の違いと断熱必要箇所の違いにより、各階3住戸計9住戸には各々異なった表情を生じさせることとなった。
法的に地下扱いとなる1階は、主開口からアクセスする長屋形式とし、前面に駐車スペースと小さな庭を確保することで接地性のメリットを与えている。
2階は小型のフラットだが、バルコニーを開放的に扱い、対向する住宅との間に距離を生じさせた。
大型開口とダイナミックな吹き抜けをもった3階住戸は、菜園を持つ屋上まで含めて3層構成をとっている。
内廊下型で計画する場合、防火区画によりどうしても住戸と共用部の関係が断ち切られてしまうが、ここでは少しだけ開き繋げることで、住人同士お互いの気配を感じられる作りとした。
共益費、ランニングコスト、ライフサイクルコストを抑えるためにエレベーターは用いず、高齢者住宅などで実践している緩勾配の階段寸法を用いることでLow Barrierな計画とした。
